新生児の呼吸障害(しんせいじのこきゅうしょうがい)

2010年03月27日 08:30

新生児の呼吸障害とは、分娩の時に新生児肺炎・一過性過呼吸・気胸・胎便吸引症候群などの障害を起こすことです。

症状として、多呼吸、陥没呼吸、うなり声、などの呼吸困難がみられます。胎便吸引症候群では、うまく呼吸ができず、気胸を起こすこともあります。

胎便吸引症候群は、新生児仮死に伴って起きます。子宮の中の赤ちゃんが仮死状態となり、苦しいために便を出し、その便を赤ちゃんがすってしまうためにおこります。

気胸は肺胞から胸くう内に空気がもれる病気です。生まれるときに自然に起こるものや、仮死状態からの蘇生のときにおこるなど、その原因はさまざまです。

一過性過呼吸は、一時的に呼吸の回数が増えることです。帝王切開での分娩の際に多くみられます。赤ちゃんの肺が液を吸収するなど、準備ができていないうちに、外界へ出てくるためにおこります。

新生児肺炎は、産道を通るときに、B群溶連菌などに感染することが原因で起こります。

新生児の呼吸障害の治療方法としては、程度に応じて輸血や酸素吸入などを行い、肺の回復を待ちます。

軽症の場合は、特に治療をしなくても自然に治ることもあります。

ただし、B群溶連菌などの細菌感染で起こる肺炎に対しては、抗生物質が使われます。


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