新生児メレナとは、生後5日目くらいまでに、吐血・下血を起こす消化管出血や頭蓋内出血を起こす病気です。出血が大量になる場合は、死亡することもあります。
新生児メレナには、真性と仮性があります。
仮性分娩のときに、母体の血液を飲んだことで、吐血や下血を起こします。血液に含まれるヘモグロビンを検査し、成人のものか赤ちゃんのものかで判断できます。仮性の場合は治療は必要ありません。
原因としては、血液の凝固に必要なビタミンKの欠乏によるものです。
新生児はビタミンKのたくわえが少ないため、また腸内細菌からの自力供給もすぐにはできません。母乳に含まれる量も少ないため、ビタミンKの欠乏症になりやすい傾向があります。
真性の場合には、輸血やビタミンKの投与を行います。
現在は予防的にビタミンKの投与をするため、発症例は少なくなっています。
次:初期嘔吐(しょきおうと)-新生児の病気
前:臍炎・臍肉芽腫(さいえん・さいにくげしゅ) 新生児期に起こる病気